昨年の10月、従来までの遮熱塗料シリーズに新技術を盛り込み、また分かりにくかったブランドと商品体系を統合し、「サーモアイ」シリーズを発売いたしました。
今回の「現場の声を聞かせてください」では、サーモアイ発売前に実際の現場で試験塗装をしていただいた愛知県春日井市の株式会社 麻布
池田社長にその後の状況を含め、現場の声をお伺いしました。
【 記者 】本年もどうぞよろしくお願い致します。早速ですがサーモアイを塗装していただいて現場の職人の方やお施主様の反応などをお聞かせいただけますか?
【 池田社長 】まず現場の反応としては、シーラ効果についてかなり驚いていましたね。試験施工したのはいつだったかな?
【 記者 】麻布さんには発売前の7月に試験施工でお世話になりました。その時の職人さんの反応ということですか?
【 池田社長 】そうそう、「サーモアイ」は下塗りにも遮熱効果を持たせてるでしょ。夏の現場だったけど下塗りを塗っただけで屋根の上歩いてる時の足の裏の熱の受け方が全然違ったね、気にせず歩けたもん。さらに上塗りの遮熱効果もあるからあれから惚れ込んで使ってますよ。
【 記者 】ありがとうございます!他にももっと良い事言ってもらえますか(笑)?
【 池田社長 】おっ(笑)金額によるなぁ~(笑)冗談や。あの下塗り材。あれ造膜性があるのよね。うちでは下塗りを2回塗るんだけど、造膜性があるから上塗りに「塗れ感」がしっかり出る。そもそも2回塗りで、仕上がったような白になるね。あれはいいよ。お客様が「エ~
まだ下塗りなの、これでェ~」ってよく仕上げと間違えて喜ばれますよ。また、ピンコロ仕上げにこだわる業者様(笑)は、上塗りが少なくて済むから、うってつけだな。(笑)あとは、サーモアイシリーズの見本帳に日射反射率が載っているのも良いですね。あの数値はだいぶ参考にさせてもらってます。
【 記者 】サーモアイシーラー・プライマーには遮熱性能があるだけではなく、おっしゃる通り造膜性も付与しています。ですので今までの下塗りに比べると上塗りをかけた時に仕上がりが向上するということも1つのポイントなんです。ただし…、いくら造膜性があっても上塗りは2回しっかり塗っていただきたいです(笑)、上塗りの仕上がりと遮熱効果を十分に発揮できなくなっちゃいます(汗)。日射反射率については今回のサーモアイ発売に際し、お客様への正確な情報提供はもちろん、誇大セールスの排除を追及しました。見本帳やカタログに日射反射率を記載しているのはそのうちの1つのアクションです。
【 池田社長 】なるほどね、うちはホワイトを屋根に塗る機会もあるんだけどホワイトとか淡彩系だとノーマル塗料に比べて日射反射率ってそんなに変わらないでしょう?だけどそういう色って汚れが付くことを気にするお施主様もいらっしゃるので、そういう場合はグレードを4Fにしています。というか一番いいものをお施主様に提供したいと考えているんで麻布では壁は4Fセラミック、屋根はサーモアイ4Fに現在なってます。これを麻布の『最高級プレミア仕様』と言っています。
【 記者 】恐れ入ります。池田さんはブログで日々の施工経過とその時々のトピックスに対するコメントを記載していますが10月21日にサーモアイに関するコメントを書いていただいてますよね?職人さん目線というかすごくわかりやすい内容になっているんでそのまま掲載してもよろしいでしょうか?
【 池田社長 】どうぞどうぞ載せてください。サーモアイに関しての率直な思いを私の言葉で載せてますんでかわら版をご覧になる同業他社様の参考になるのであれば是非使ってください。でもねニッペさん、ブログにも書いてますけど発売する時期が悪いわ…。10月でしょ?
【 記者 】その話はよく伺います(汗)
【 池田社長 】7月に試験施工をしてサーモアイの魅力・効果がわかってるうちだからお施主様に自信をもって薦められるからいいけど同業他社様は不安だと思いますよ。ブログにも書いたけどねニッペさん、冬にカキ氷売ってるようなもんよ、時期を考えなきゃ。発売月の10月から塗装した物件では効果だってあまり実感できるものではないし、だからこそお施主様に「いかがでしょうか、いいでしょう!?」なんて言えませんもん。「今年の夏になったら効果を体感できますから!」って今は言ってます。試験施工を7月にしてサーモアイ4Fに惚れている麻布を信じていただいているからお施主様も今年の夏を楽しみにサーモアイの仕様に納得していただいています。
【 記者 】そうなんですよね、今日はお施主様の反応もお聞きできればと思っていたんですが発売したのが10月なんでね…
池田さんの今のお言葉、身にしみます。言い訳になってしまうんですけど、発売前の夏に実爆データを取ってたんです。
【 池田社長 】ジツバク?
【 記者 】はい、日本ペイントは発売前実際に板にサーモアイを塗装して沖縄の宮古島にある暴露試験センターで外に置いて試験するんです。いくら実験室で促進耐候試験を行っても実爆のデータがなくてお客様に商品はお届けできませんから。特に屋根に塗る塗料は他の部位に塗る塗料に比べ、より耐候性を求められますからね。夏の宮古島という過酷過ぎる条件下で試験をクリヤーし、麻布さんにもご協力いただいた試験施工での作業性をクリヤーできたのが10月だったんです。去年の夏発売は間に合わず、今年の夏発売まで待つという案もありましたが今までの弊社遮熱塗料よりも良い商品を早く皆様に使っていただきたいという思いを先行して10月という時期に発売させていただきました。
【 池田社長 】な~るほどね!そういう背景はもっと早く教えてよ。そんなすごい試験に合格したサーモアイなら今年はじゃんじゃんニッペさん、サーモアイ売ってかないかんね!
【 記者 】はい!そこでまず今回の号外号発刊にいたりました。塗装後の効果に関しては試験施工をしていただいた麻布さんのお墨付きをいただいたということで…
これからサーモアイを使っていただく同業者の方に向けて塗装の際に何か注意しておくことなどありますか?
【 池田社長 】まず、サーモアイシーラー及びプライマーの攪拌ですね。とにかく、しっかり攪拌すること。白い顔料が沈殿していることもありますから、しっかりと攪拌すること。そして希釈率。シーラーは無希釈、そのまま。なるべくプライマーも無希釈で使用したほうがいいですね。あとは、上塗りの際に、今までの塗料より、上塗り1回目が滑ります。シーラー・プライマーには造膜性がありますので、仕方ありません。上塗り1回目が滑っても心配することなく、一度全体を塗ることです。2回目から「とめる」塗り方をしていけば良いと思います。あとは、涼しくなるとお客様に言わないこと。さすがのサーモアイも「エアコン」じゃありません(笑)気をつけて…。
【 記者 】なるほど、ありがとうございます。取材は以上になりま、本日はお忙しいところ本当にありがとうございました。
【 池田社長 】サーモアイは池田が惚れ込んだ「下塗り遮熱・上塗り遮熱」をダブルパンチですからね。他にはありません。これをお客様に薦めてサーモアイを使用したら、「地球温暖化対策」にもひと役かったことになります。無意識でもね…。ニッペさんはね、昔から「大げさ」なことをカタログに書きませんね。案の定、サーモアイのカタログも控えめですね。しかし、今年の夏はバカ売れするように、宣伝してくださいね、地球の為にも…。
【 記者 】はい!今後ともサーモアイならびに日本ペイントをよろしくお願いします。
《
取材後記 》
池田社長とお風呂に入り、まさに裸の付き合いをさせていただいた1日でした。施工中・施工後の現場に同行させていただき、職人の方や施工OB客の方との池田社長の会話は「真っ直ぐ!」そのものでした。今回の取材を通じ、メーカーとしての責任を再確認するとともに、池田社長のパワーを注入していただいた副編集長でした。本当にありがとうございました。サーモアイ、今後ともよろしくお願いいたします。 |